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10月, 2019の投稿を表示しています

回転行列(なんでマイナスが右上に?)

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\begin{eqnarray} \boldsymbol{ R }=\begin{pmatrix} \cos\phi & -\sin\phi \\ \sin\phi & \cos\phi \end{pmatrix} \end{eqnarray} 線形代数を触っていると出てくる回転行列 R 、分かったようでわからない。 スペクトルを理解したい→群論を理解したい→線形代数を身につける必要がある  のような流れで、かならずぶつかると思います。 (当たり前だろって? 線形代数をきちんと勉強したあなたはエラい!) アホみたいな話ですが、非対称にマイナスが右上に出てくる理由について なかなか腹落ちできません。 左回り90°、ぐるりと点を動かすとcos (θ+π/2) = –sin θ ,  sin (θ+π/2) = cos θ で、非対称にマイナス記号が付くことなんかも、この問題と関係している。 (図形を描けば自明でも、不思議ではありませんか?これも昔から気持ち悪かった。) 暗記できても、なんだか気持ち悪いのはよくありません。 しばし思案して、スッキリとしたので備忘録です。 加法定理を使うとスッキリ理解できます。 ❏ 下の図で、単位円上にある点AをA'へと回転させるとしましょう。 A'の座標は、加法定理を使うと以下のように書けます。 (加法定理の図形的理解は、 こちらの図 が分かりやすい) \begin{eqnarray} A' = \begin{pmatrix}\cos(\theta+\phi)\\ \sin(\theta+\phi)\end{pmatrix} \end{eqnarray} 加法定理より、 \begin{eqnarray} \cos(\theta+\phi) =\cos\theta\cos\phi–\sin\theta\sin\phi =\begin{pmatrix}\cos\phi&-\sin\phi\end{pmatrix}\begin{pmatrix}\cos\theta \\ \sin\theta \end{pmatrix} \end{eqnarray} \begin{eqnarray} \sin(\theta+\phi) =\sin\theta\c

Google、Blogger内での数式表示

google blogger 内に数式を表示させるために、「MathJax」という、JavaScriptライブラリを導入しました。 これのおかげで、理系の数式標記でおなじみLaTex記法で数式が書き込めるようになりました。 とはいえ、全く複雑なことをやっているわけでなく、blogの設定画面で、テーマの編集を選択し、使用しているテーマのヘッダー部に、スクリプトを貼り付けるだけです。 以下の記事を参考にしました。 Bloggerで数式を表示する(MathJax)/おもちゃ箱 たとえば、二次方程式の解、 \begin{align} \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \end{align} を、MathJaxで記入するときは、HTMLに以下のように打ち込みます。 \begin{align} \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \end{align} beginとendと記述してある行の間に、Tex標記が挟まっています。 (バックスペース" \ "は、日本のキーボードでは"¥"です。注意) 私もあまりTex標記は得意ではないのですが、数式からTex標記への変換を 割と直感的に助けてくれる以下のサイトを利用すれば、さほどストレスなく書けます。 何個か同じような式を書いたら、ここを見てる方なら、自然と文法も覚えると思います。 Easy Copy MathJax (これを使って式を作ってみればなんとなく文法はわかってくる) Math Wevdemo (手書きの数式が、Texに) 同様の機能を有するものとして、MathMLというスクリプトも存在していますが、記法のシンプルさで、 MathJaxに軍配があがるようです。 上記の式の、 MathMLでの標記は、以下のような感じです。 <math>     <mfrac>          <mrow>               <mo>&minus;</mo>                <mi>b</mi>                <mo> &#x00B1;

うまくDFT計算が進行しない[エラーメッセージを見る]

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Gaussian での計算が正常に終了しないとき、かならずファイルの後ろの方に、 どうして計算が止まったかが書いてあります。 このキーワードを検索すると、上級者が初級者に教えてくれるサイト、 CCL.Net  (古くからある) や、 Research Gate  (やや新しい) の中で議論しているページに に繋がることがあり、そこでのやり取りを「ちゃんと読むと」解決することも少なくありません。 でも、まぁ面倒ですよね。 (もしかしたら、 こちら も役立つかも?) このページでは、計算のつまづきのうち、解決できたものをポロポロと収録していきたいと思います。しょうもないミスも一応入れていきます。なにかの足しになれば幸いです。 ____________  IPrune out of range in DecPrn.  Error termination via Lnk1e in /usr/local/gaussian09d01/g09/l302.exe input ファイル内のミスを意味するエラーメッセージです。 このときは、同じキーワードが二回書いてありました。 ____________ ラジカル分子で、電子スピンとおのおのの原子の核スピンがどの程度相互作用しているのかについては、Isotropic Fermi Contact、あるいはAnisotropic ~ のところを見れば分かります。この数値はうまく計算できていれば、EPR測定で得られたカップリング定数と、よく一致します。 普通は自動的にアウトプットされるのですが、どうやら100原子を超えると省略されてしまうようです。その場合、ルートセクション(汎関数とか指定する行)に、「Iop(6/82=1)」と打ち込んでやると解決しました。( 参考 ) ____________  GradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGrad  Berny optimization.  Bend failed for angle    39 -    40 -    92  Tors failed for dihedral    34 -    39 -    40 -    92