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ChemDrawでの作図を高速化しよう[Hotkey/ホットキーなどの設定: mac編]

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この Tips で出来る事 「 ChemDraw で、ボンドを描く、矢印を描く、記号を描く、消しゴム、等のツールを、ショートカットで切り替えられるようになる」 ChemDraw で図を作っている時に、マウスでいちいちツールバーをクリックして、テキスト編集モード、ボンド編集モード等を切り替えるのがめんどくさくありませんか? 残念ながら mac 盤の ChemDraw では、モードを切り替えるショートカットは割り当てられておりません。しかし、自分で設定できます。 10 分、いや、 5 分でいいんです。 "6" を押すだけで、六員環、シクロヘキサンのツールが、 "b" を押すだけで、 benzene のツールが呼び出せるようになります。 さまざまなところで、ショートカットを設定する方法が紹介されておりますが、備忘録的にここでも紹介しておきます。 [ Windowsユーザーはこちら ] 1. まず、 ChemDraw を落とし、ファインダーの上のツールバーの [ 移動 ] から、アプリケーションフォルダ内に行ってください。その中の ChemDraw13 を探します。 ここの中身をいじっていきます。 2. [ChemDraw 13.0] を、 Control Key を押しながらクリック ( もしくは右クリック ) すると、「パッケージの内容を表示」というコマンドが選択できます。 内容を表示し、下の写真のようにフォルダを開いてゆき、 hotkeys.xml を探してください。 画像の一番下にパスが出ておりますが、 ChemDraw13.0 Contents Resources SpecialPurpose ChemDraw Items と開いていけば見つかります。 これが ChemDraw におけるショートカット、 Hotkey の割当ファイルです。 3. このファイル、 "hotkeys.xml" を複製して、片方の名前を "hotkeys_original.xml" にしてください。 4. で、 hotkeys.xml をテキストエディタで開きます。

ChemDrawでの作図を高速化しよう[Hotkey/ホットキーなどの設定: windows編]

新年度が近くなって来ました。 新しく、研究室に配属されたあなた、卒論がなかなか進まずに苦しんだあなた、この記事を参考に、ChemDrawでの描画を高速化してはどうでしょう。 まず、こちらの動画をみてください。 https://youtu.be/03WNbvZLDkk むちゃくちゃはやいですよねぇ。ため息が出ます。 ここで、基本のショートカットが紹介されていますが、今回はとても便利な「Hotkey/ホットキー」の設定について、残して置きたいと思います。 (ほかにもいろいろと、Hotkeyの設定を説明してくれているページがあるのですが、うまくいかない方もいるようなので、レシピを残しておくこととします。 Mac編はこちら ) ここから行う操作は、以下の動画を見るととてもイメージしやすくなると思います。 https://youtu.be/rdcWjd4lWCc 隠しフォルダを表示させてから、以下のパスをたどって [hotkey.xml]を探してください。 Cドライブ>ProgramData> PerkinElmer >ChemOffice2017>ChemDraw>ChemDraw Items Hotkey設定に使うファイル、[hotkey.xml]の位置が、この動画では、 C ドライブ >ProgramData> CamvridgeSoft >ChemOffice2015>ChemDraw>ChemDraw Items と、説明されていますが、バージョンによってちょいちょい異なるようです。 ここまで辿りつけたなら、あとは簡単です。 まず、 hotkey.xml をテキストエディタで開 きましょう。 そうすると、威圧的な文字の羅列がでてきますが、怯まないでください。 たとえば、 <Object type="Atom"> のような記述があると思います。これ は、原子上にカーソルがあるときのショートカットを定義しています。 ここからずーっと下に行って、 <Object type="Generic"> と書いてある所まで行ってください。ここは、カー

1次反応・2次反応の活性化パラメータ[アイリングプロット/Eyring Plot]

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1次反応、2次反応って同じ式で考察してもいいんだっけ?となって、調べたときの勢いで書きました。 解説記事は多けれど単位の扱いについて明言されているものが少なかったのですが、 IUPAC Gold Book によれば、Eyring 式は、1次の反応速度定数 ( k [s-1]) について定義された式です。 しかし、もちろん二次反応にも使うことができ、その場合は、標準濃度、 c ° [M] を k の後ろにつけた形で記述し、辻褄をあわせるようです。 (後述しますが、アトキンス物理化学でも、濃度項については無次元となるようにして説明しています。) 1次の過程について考える場合 k [s-1] =    ( kT / h )   exp (–{Δ H ‡ – TΔ S ‡}/ RT )  [s-1: exp の中は無次元] 2次の過程 ( k [M-1 s-1]) について考える場合 k* c °[M-1 s-1 * M] =   ( kT / h )   exp (–{Δ H ‡ – TΔ S ‡}/ RT ) 結局、いずれの場合も以下の式を用いてプロットを作れば良いです。 ln ( k / T ) = {23.760 + Δ S ‡/ R }  +  (–Δ H ‡/ R )(1/ T ) アレニウスプロットのときは、速度定数を T で割りませんでした。 アイリングプロットを行う場合、プレエクスポーネンシャルファクタ(expの前)に、活性錯合体の分配関数に由来する項が付いています。このTを除しているんですね。 式の導出はこちら 10版になり、全般的に解説がかなり親切になったように思います。Eyring式の導出のとこは、そこまでわかりやすくないかもしれませんが。。。 一応、以下、Eyring式について軽く記述します。 二次反応について書きましたが、一次反応でもやることは一緒です。 反応速度を求める理由 反応速度式と反応速度定数を求める実験には、大きく分けて二つの意味があります。 1. 任意の条件で、ある収量を求めるにはどれくらいの時間がかかるかを見積もる 2. 反応機構について考察する 速度式がきっちり決まっていれば、収率をあと10%上げたければどれくらい待てばよいのか、理論的に求まります。商

筆者の自信を感じる英文記述

論文を書いていると、100%の確証のない事柄を記述する必要が出てきます。 「多分、溶媒と反応して分解した」 「おそらく先行研究と同様の化学種が生成している」 などなど。 may, maybe, perhaps, ... どれを使われることが多いでしょうか。 ■英文校閲をしていただいた学びを記しておくと、Discussion中のperhaps, may は、ほぼすべて「 most likely 」に書き換えられていました。 (使ったことあります?わたしは使ったことありませんでした。) 日本語では、100%の確証がなければ「おそらく」ですが、 英語では、確率が高い順に、 most likely (90%の自信) > probably (80%) >> likely > ||| 50%の壁 |||| > may, maybe, perhaps > possibly (10 %) のような順の使い分けのようです。 参考: https://www.alc.co.jp/speaking/article/question/120510.html           http://mizcaeigo.com/possibilities/ 全部、「多分」の訳で受験など切り抜けてきましたが、 レフェリーやエディタとのやり取りで、この辺の表現の使い分けをハズすと、下手すると一発アウト ですね。 指摘を受けて、再び確認する機会ができてよかったです。 ■また、Result & Discussion のセクションでの表現は、時制の決まりは厳密にはないとは思います。 しかし校閲後の文章では、結果の解釈についてはすべて現在形にされていまし た。 「試薬を混ぜた」などの単純な操作は過去形だったが、「この反応は80%の収率でアルコールを与える」という感じで、現在形。 現在形は、「The sun rises in the east (日は東からのぼる)」など、普遍的事実を示す時制です。そのほうが、読者に強くささるということでしょう。 この実験を何回やってもそうなるはずの、普遍的な結果だ!とおもえる自信があれば、現在形で書きましょう。( 自信がなければ投稿するな ) 関連する項目について調べていると