リガクの古いX線回折測定装置で取得したデータをOlex2で解析するときに

RAPIDを使っている、というマイノリティ(?)向けの記事です。
先日、なんとかinsを作る手順をしめしましたが、もうちょっと楽にやれます。
いろいろと問題があって苦労したので、情報共有。

まず、RAPID-AUTOを最新版にしましょう。
FS-Scale後に、Olex2対応のファイルが入った [Structure] という名前のフォルダが生成されるようになります。中身は shelx.hkl、shelx.p4p です。
回折装置からはshelx.hkl、shelx.p4pと、texray.inf の3種を持ち帰りましょう。測定温度はメモ。
Olex2の File→Open から、目的のshelx.hklを選択すれば、処理が始まります。

はじめに、空間群などの決定を行います。この操作で、XXX_trans.hkl、XXX_trans.ins が生成します。

あとは、どこぞのマニュアル通りです。

解析し終わって、もうひと難関。
最後にCIFを作るとき、反射角の情報などが自動ではいりません。(CrysAlisProであれば、自動で入る!)
以下の内容をやっていないと、CIF Checkでひっかかるぞ。
Olexのインターフェイスで以下を打ち込みましょう。

Abs Type: 外形補正をしてなければ [multi-scan] を選択
Abs Details: [ABSCOR (Rigaku, 1995)] と手打ち。
Abs T max: と、Abs T min:  おなじみ、texray.inf ファイルを開き、ABSMIN,ABSMAXの後ろの数字を打ち込んで下さい。

Marge Cif へすすむとCifが出てきます。ここにも足りてない情報があるのでtexrayから補完してあげましょう。

_cell_measurement_reflns_used: CELNUM の値を打ち込む
_cell_measurement_theta_max: CELMAX の値を打ち込む
_cell_measurement_theta_min : CELMIN の値を打ち込む

測定温度も空欄になってたかな?記入しときましょう!
現場からは以上です!


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